悪党に安息を与えてはならない

犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目

雫井脩介

劇場型捜査、再び!
闇バイト、総選挙での暗殺未遂、選挙工作、SNSでの世論分断、殺人、そして横浜のIR誘致を巡る陰謀――
「犯人に告ぐ」シリーズ、堂々完結!

「犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目」読書メーター1位!

読書メーター 読みたい本ランキング 単行本部門 週間1位 (集計期間2025/09/14~09/20)

雫井脩介氏による累計190万部突破の警察小説の金字塔『犯人に告ぐ』シリーズ。
殺人、振り込め詐欺、誘拐ビジネス、裏金、闇バイト、SNS工作、総裁選暗殺未遂など、近年の犯罪史を凝縮した博覧会のような衝撃作が、ついに完結へ!
警察の包囲網を潜り抜け、負傷したまま行方をくらませた天才詐欺師・淡野を追う神奈川県警。特別捜査官の巻島は淡野逮捕への糸口をつかむべく、再度配信番組での公開捜査を試みる。一方、仲間であるはずの淡野を殺す指示を出した〔ワイズマン〕は、横浜へのIR誘致に向けて魑魅魍魎の政界へ介入していく。そしてついに暴かれる一連の事件の黒幕の正体——巻島は県警を翻弄した巨悪を逮捕することができるのか。

双葉社文芸総合サイト「COLORFUL」にて
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犯人に告ぐ4 暗幕の裂け目
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『犯人に告ぐ』シリーズ第1巻

「犯人に告ぐ」シリーズ

犯人に告ぐ
書評 読者の感想

あらすじ

闇に身を潜め続ける犯人。川崎市で起きた連続児童殺害事件の捜査は行き詰まりを見せ、ついに神奈川県警は現役捜査官をテレビニュースに出演させるという荒技に踏み切る。白羽の矢が立ったのは、6年前に誘拐事件の捜査に失敗、記者会見でも大失態を演じた巻島史彦警視だった──史上初の劇場型捜査が幕を開ける。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。

あらすじ ネタバレあり

神奈川県相模原で誘拐事件が発生。身代金を奪った犯人を取り逃がした挙げ句、児童が殺されるという悲惨な結末を迎える。担当した警視の巻島は記者会見でトラブルを起こし左遷されるが、それから6年後、川崎であらたな誘拐事件〔バッドマン事件〕が起きる。行き詰まった警察はテレビ局と手を組み、劇場型捜査へと踏み切ることに。テレビ出演することになった巻島が犯人への呼びかけを続けるうちに、〔バッドマン〕を名乗る人物から手紙が届いた。番組上で犯人との対話を続けながら、執念の捜査をつづけるが――。第7回大藪春彦賞を受賞し、「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝くなど、2004年のミステリーシーンを席巻した警察小説の傑作。

犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼
書評 読者の感想

あらすじ

神奈川県警が劇場型捜査を展開した「バッドマン事件」から半年。巻島史彦警視は、誘拐事件の捜査を任された。洋菓子メーカーの社長と息子が拉致監禁され、後日社長のみが解放される。社長と協力して捜査態勢を敷く巻島だったが、裏では犯人側の真の計画が進行していた――。知恵の回る犯人との緊迫の攻防! 大ヒット作、待望の続編!!

あらすじ ネタバレあり

〔バッドマン事件〕の収束後、巻島は特殊詐欺の摘発に着手していた。振り込め詐欺グループに属していた砂山知樹は、指南役の天才詐欺師・淡野と出会い、日本犯罪史上に類を見ない〝新たな誘拐計画〟を持ちかけられる。大日本誘拐団と名乗り洋菓子メーカーのミナト堂の社長親子を誘拐した彼らは、秘密裏に被害者家族とも取引を行い、警察を翻弄していく。知恵の回る犯人との緊迫の攻防の行方は――!? 空前絶後の警察小説シリーズ待望の続編!!

犯人に告ぐ3 紅の影
書評 読者の感想

あらすじ

横浜の洋菓子メーカー〔ミナト堂〕の父子を誘拐した〔大日本誘拐団〕の実行犯逮捕から間もなく、神奈川県警特別捜査官の巻島史彦は、主犯格と見られる淡野を追っていた。一方、捜査の手をかいくぐって逃げ延びた淡野は鎌倉に潜伏し、警察を出し抜く新たな犯罪計画を立てていた――。大人気警察小説シリーズ、待望の第3弾。

あらすじ ネタバレあり

ミナト堂社長親子を誘拐した実行犯は逮捕したものの、指南役の淡野は逃走し、警察は捜査を続ける。巻島はネットテレビに出演し、犯人への呼びかけを再び行うことに。一方淡野は鎌倉に逃げ、新たな仲間と出会う。巻島の出演する番組にアバターとして登場しながら、淡野は神奈川県警が隠し持つ5000万もの裏金を強奪する計画を立てる。

シリーズ一覧
合本版・文庫・電子版・オーディオブック
雫井脩介 コメント

シリーズを書き進めながら、事件がどう収束していくのかは、作者自身にも見えていませんでした。前作までほんの端役でしかなかった男が鍵を握っているのだと気づいたとき、この完結編はようやく動き出しました。

プロフィール

1968年愛知県生まれ。専修大学文学部卒。2000年に第4回新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『栄光一途』でデビュー。04年に刊行された『犯人に告ぐ』は同年の「週刊文春ミステリーベストテン」第1位に輝き、さらに翌年第7回大藪春彦賞を受賞。22年に『クロコダイル・ティアーズ』が直木賞候補となる。『火の粉』『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド』『検察側の罪人』『仮面同窓会』『望み』『引き抜き屋1 鹿子小穂の冒険』『引き抜き屋2 鹿子小穂の帰還』など映像化された作品多数。その他の著書に、『犯罪小説家』『犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼』『犯人に告ぐ3 紅の影』『霧をはらう』『互換性の王子』などがある。