第1話 テツは大モンの巻
珍しく悩んでいるテツ。鑑別所同窓会で人に慕われることに気付いたテツは「大モン」としてどう生活すべきかを考えていたのだ。そのころ、お好み焼屋では地獄組のボスがいた。ボスはボクシングジムを開くことになりその自慢にきたのだ。ボスはお好み焼屋を出た後、帰宅途中のチエとばったり出会い、ボクシングジムの在処について尋ねられた。ボスはいつもチエたちにひどい目に遭わされている憂さを晴らすべく、嘘を並べ立てた。
第2話 無敵な特別コーチの巻
チエは帰宅途中、見知らぬ人から声を掛けられた。チエは不審に思い逃げ出した。ミツルに助けを求めたがやがて地獄組ボクシングジムのコーチであることがわかった。お好み焼屋へ行くとテツが居た。そこでチエは不意にボクシングの話題をだしてしまい、地獄組のジムの存在がテツに伝わってしまった。夜になり、チエの店に昼間出会ったコーチが訪れた。ジムにもっと強い人間が現れてコーチの職を奪われてしまったのだ。
第3話 刺激的なチャリの巻
地獄組のボクシングジムでコーチを勤めることになったテツ。カルメラや百合根たちを走らせていた。走り終わったあとはみんなで愚痴のこぼし合いに。ボスは元ウェルター級一位の『ワイルド蛮地』がコーチとして来ることを明らかにする。そのころ、テツは偶然、道ですれ違ったワイルド蛮地に絡んでいた。ボクシング関係者であることがテツに分かり、二人は地獄組のジムで対決することになった。
第4話 恐怖の電話の巻
臨月のノブ子が入院し、朝から落ち着かないミツル。医者が言うには今晩遅くに生まれるとのことだからだ。朝から拳骨や母親のタカの所へ何度も相談の電話を掛けている。拳骨はミツルの電話にうんざりしてチエの家に逃げ込んだ。同じようにおバァの家に逃げてきたタカもすっかり参っていた。やがてみんなで病院で待機することに。待合室でもそわそわするミツル。やがて赤ん坊の声が聞こえてきた。ミツルは大喜び。しかし、チエにとってはどこかで聞いたことがある声だった。
第5話 ボクサー・テツの初仕事の巻
地獄組のボスがチエの家に来た。テツ直筆のプロボクサーの契約書を持って、ヨシ江とチエに承諾を求めるボスだったが、チエは呆れて外へでてしまう。ひょうたん池にはヒラメがいた。絵を描きに誘いにいったのだが、地獄組の子分に追い返されて、一人できていたのだ。ヒラメは絵を赤く場所がないと悩んでいた。そのとき、側を通りがかったテツが登場。テツはその話をきいてボクシングをしている姿を描くように勧めたのだが……。
第6話 ピーピーのテツの巻
チエは学校帰りにヒラメとお好み焼に寄ったが、なぜか休業中。チエが中をのぞくと酒を呑んでいる百合根がいた。スパーリング中にカルメラの回し蹴りを喰らって怒ってしまったのだ。一方、テツは下痢でダウン中。ヒラメの絵のモデルを引き受けて長時間腹巻きを外していたのが原因だ。チエが学校から帰ってたときもテツは布団の中。仮病と疑うチエは、からかい半分でテツの体をくすぐりだしたがガマンの限界に達してしまった……。
第7話 ヒラメちゃんのプレゼントの巻
放課後、ヒラメに校門の前で待つように言われ、待っていたチエ。やがてヒラメが登場。一生懸命書いたボクシングの絵が仕上がったのだ。チエは丁寧に書かれた絵を見て感心する。ヒラメはこの絵をテツにプレゼントするといって渡してくれた。チエはつい、テツがこの絵のおかげで下痢になったことを伝えると、ヒラメは心配しだし、この絵を修正したいと言い出した。トランクス姿のテツの絵に腹巻きをつけ加えたのだ。絵を見たテツはヒラメの気配りに気付かず、ヒラメを傷つけてしまった。
第8話 傑作の題が決まらない…の巻
帰宅途中、チエは地獄組のボスに会った。ボクシングジムの専属になる契約書にサインをせがまれたチエだったが、おバァに相談するといってはぐらかした。一方、テツはプロテスト直前というのに練習に身がはいらない。腹の調子が試合中に保たないことが分かり、すっかり弱気になっていたのだ。家の前ではチエが掃除をしていた。マサルが現れ、自分の絵をコンクールに出すと自慢しにきた。それを聞いたチエはヒラメの絵を応募することにした。締め切りは今日。大慌てで美術館へ向かった。
第9話 テツとヨシ江はんが!!の巻
テツは腹巻きを付けないでリングに立つ練習をしていた。耐えられる時間は10分間。プロテストの会場では1ラウンドをこなすことも難しい。受験を諦める気になり、ジムを出たテツ。一方ひょうたん池では花井、チエたちと別れたヨシ江が居た。そこでテツとばったり出会う。数年ぶりという二人きりの機会に、ヨシ江は若い頃デートでよく行った喫茶店「防空壕」に一緒に行こうと誘う。ガチガチに緊張するテツ。二人の様子を後ろから拳骨とチエがこっそり伺っていた。
第10話 夢見がちな男たち…の巻
地獄組のボスがテツの専属契約書にサインを頼みに、おバァの家にやってきた。ボスの妄想を聞いて、おバァは契約書を破り捨ててしまう。チエが笑顔で登場。テツにボクシングをやってもらわなければ困ると言い出したから、ボスはテツに練習させようと慌ててジムに戻った。おバァはチエから、事の成りゆきを聞く。腹巻きを付けないとまともにリングにたてない状態でボクシングをさせるのは絶好の嫌がらせであるというチエの考えに、おバァも賛同。どうしてもボクシングをやらせなければ、と思うのだった。
第11話 それぞれの悩み…の巻
いよいよテツのプロテスト日。下痢にならないようにずっと食事を抜いていたテツはガマンの限界寸前。家をでるときから鬼のような形相になっていた。はたしてテストの結果は、凄みのきいたテツの睨みのおかげで、一発もパンチを打たずに相手が参ってしまった。一方、ヒラメは一人で悩んでいた。自宅に覚えのない表彰状が届いたからだ。そのときヨシ江が通りがかりチエがヒラメの絵をコンクールに送ったことを伝えた。
第12話 ヒラメちゃんの表彰式の巻
ヒラメちゃんの表彰式の日がきた。美術館に行くためによそ行きの格好に着替えたチエはヨシ江と「雷蔵の手紙」のことについて話していた。持ち前の勘でテツの弱みになるキーワードであることを知った気付くチエ。それを聞いてヨシ江は赤面する。テツは最近、チエのこのからかいのおかげでとても神経質になっている。さらには事の真相をしらないはずの拳骨のところにも相談をするが、結局藪蛇に。拳骨はなにかあることに気づき、テツを冷やかすのだった。