第1話 ギリが二つのイヤな奴の巻
ある日、チエの店に女性が訪ねて来た。その人は見知らぬ顔だったのでチエは戸惑うが、そこへテツがやって来て「花井の息子の嫁はんやないか」。その女性は、渉の婚約者の朝子だった。テツは、遊びに来たという朝子にさんざん振りまわされ、喫茶店にまで連れて行かされる。そしてチエが店を始めるとカルメラ兄弟がアザを作ってやって来た。テツに八つ当たりされたのだ。イラ立っていたカルメラ兄弟は、そこへたまたまやって来たミツルにからんでケンカをしてしまう。
第2話 眠れない日の神だのみの巻
ヒラメはこの日、兄にやってもらった宿題の答えを写してきていたので、授業中に手を挙げてみた。するとその問題だけが違っていた。放課後、マサルに笑われたヒラメは「神さんがそうさせてん」と落ち込む。それを見たチエは神さんについて大いに考えるのだった。一方、テツはミツルとケンカをして捕まったカルメラ兄弟を交番に見に行くが、いるはずもなく、かわりにラグビーの格好をしたミツルがいた。ミツルは署内に出来たラグビー部に参加しているという。
第3話 ラグビーに向っての巻
ジュニアと小鉄がラグビーボールで遊んでいる。そのボールを見ると、ミツルの名前が書いてあったのでチエは預かることにした。しかし、面白そうなのでヒラメとそのボールで遊び始める。すると自分がコーチをする警察チームの試合相手を探していた朝子に呼びとめられて、二人はチームの一員になってしまう。朝子はさらにテツもチームに加えようとテツを誘う。テツは始め警察が相手と聞いて断るが、拳骨が参加することを聞くと突然参加を決めるのであった。
第4話 精鋭部隊てなんやの巻
ミツルが焦った様子でチエの家にやって来た。理由はラグビーにテツが出ることを知った警察チームが、テツを精鋭部隊で集中攻撃するという計画をチエに伝えるためだ。しかし、その頃、チエは公園でボールを避ける練習をしていた。チエ達を心配した渉に言われてやっていたのだ。やがて、ラグビーのメンバーが集まってきた。みんなテツの強引な行動に立腹気味。やがてミツルも登場。遅れてやってきたテツにミツルが精鋭部隊のことを話す。するとテツはこう言うのだった「なんじゃい…ワシ、ピンチやんけ」。
第5話 防波堤の二人の巻
チエはこの日、お客もいないのにホルモンを焼いている。今日はミツルが警察チームのメンバーを連れて来るからだった。こうしてやって来た面々は、“西萩小町”(ミツルがこの店に皆を呼ぶために付けたヨシ江の愛称)を囲み盛り上がっていた。そこでミツルはチエを呼び「今おるもん以外が出てきたら注意してほしいんや」と忠告する。一方、ターゲットになってしまったテツは、ヒラメと丸太を呼んで自分の防波堤にする特訓をしていた。
第6話 うらみつらみのラグビーの巻
ついにやって来たラグビー当日。しかし、拳骨が出るのをやめたことと、警察チームから足りないメンバーを借りることになりテツはいきなり怒り出す。さらに渉がルール説明をしても誰も聞いてくれず、早くもメチャメチャになりそうな予感。しかもこちら側のメンバーはほとんどヤクザと子供でチームワークも期待できない。しかし、警察チームの到着と同時にヤクザ達に妙な気合が入る。そして問題の試合が始まった……。
第7話 アホだらけのラグビーの巻
波乱含みで始まったラグビーは開始からヤクザの反則で、警察側にケガ人が続出する。そして、ラインアウトの際にとうとう乱闘騒ぎになる。あまりのひどい内容に審判の朝子も反則を無視し始める。結局、警察側のほとんどが負傷して前半を終える。そこでこのままでは終われない警察側は、非番の警官を総動員してメンバーを入れ替える作戦に出た。こうして、やる気まんまんの警察側のキックオフで後半戦が始まる……。
第8話 人気者 花井拳骨の巻
結局、警察チームとのラグビーは大乱闘のうちに幕を閉じた。その時のことをチエとヨシ江が話しているところに、おバァが週刊誌を持って訪ねて来る。そこには拳骨がラグビーのケンカを仲裁した記事が書いてあったが、あまり良くは書かれていない。皆で拳骨の様子を見に行くことにしたが、本を忘れたことに気付いてチエは一人で戻る。テツがそれを見るとロクなことをしないと思ったからだ。チエが家に戻ると、すぐに拳骨がやって来た。
第9話 西萩小町へのラブレターの巻
テツは暑いのでなにもせず家にいると、ミツルが訪ねて来たのでさっそくかき氷をたかる。そのかき氷屋で、ミツルはチョコレートを買っている本署の部長を見かけて不思議に思う。そのチョコを持って部長はなんとチエの家に行き、チエに顔も見せずにチョコと「西萩小町」宛ての手紙を渡して立ち去った。自称、西萩小町のおバァは、自分宛てのラブレターだと言って舞い上がるが、事情をチエに聞いたミツルは突然慌て始めた。
第10話 ミツルの憂ウツの巻
部長が例のラブレターを出して以来、ミツルは悩んでいた。同様におバァの所も、おジィがヤキモチを焼いたりで大変だったのだが、それよりもミツルは自分がウソをついたことで深刻になっていた。最初、部長にヨシ江を未亡人だと説明してしまい、引っ込みがつかなくなっていたのだ。困ったミツルはテツとヨシ江がデートする所を部長に見せ、何とかして諦めてもらおうと考える。チエとおバァもそれに協力する。
第11話 部長さんの恋の巻
部長に西萩小町(ヨシ江)を諦めさせるために仕組んだウソのデートの段取りは整った。すでにチエのウソ情報でテツは駅前にいた。そしておバァの協力により、チエはヨシ江も無事に連れ出した。その頃、ミツルは部長にこのウソのデートを見せるため一杯飲みながら時間をつぶす。少し酔った部長はミツルに自分の真剣な想いを話す。何とか作戦は成功するが、最後に部長を送ったミツルは一人落ち込むのだった。
※番外編
小鉄とジュニア、二匹の猫がのんびり寝そべっている。テツやチエの普段のやり取りをみていたところで、ジュニアがいつもの「猫てなんやろ」を考えようとする。そこへ小鉄が「それより勲章の話でもしたらどうや」とジュニアのスカーフを指差した。すると「笑うとこないで」と前置きをしつつ話し始めた。父を訪ねてお好み焼き屋を訪れる以前の話を…。ノラ猫時代のジュニアの武勇伝と、少し悲しい思い出話の番外編。