第1話 ガンバロウ君の巻
暑い夏休み。テツがあまりにも「暑い暑い」とうるさいので出かけたチエ。チエが留守の時にヒラメがアイスキャンディーを持って遊びに来た。運良くアイスを御馳走になったテツは「この夏はヒラメのために全力投球する」と妙な宣言をする。一方、映画館の売店で働く青年がなぜか「ガンバロウ君」と呼ばれている事にチエとヒラメは興味を持ち、彼が下宿している甘味屋まで見に行く。すると甘味屋の主人兼大家さんのオバちゃんが「頑張ろう、頑張ろう」と彼にエールを送るのであった。
第2話 ガンバロウ君は一発屋君の巻
ひょうたん池で夏休みの宿題の絵を描くチエとヒラメ。ヒラメは将来絵描きになるのだと周りからわれるほど絵がうまいが、チエには絵の才能がさっぱりない。終わったあとにおバァのところでスイカを食べたあと、テツに連れられて二人は映画を見に行くことに。だが、子供向け映画なのでテツは面白くない。しかたなくブラブラするテツは、売店で一発当てると50万円のクイズに挑戦中しているガンバロウ君を見つけたのであった。
第3話 50万円クイズがもう一枚の巻
ガンバロウ君から一発五十万円のクイズ用紙を取り上げて懸命に謎解きに挑戦するテツ。ほとんど答えはヨシ江が考えたのだが、テツはすべて解くと無条件に賞金がもらえると信じて喜んでいる。だが、ガンバロウ君によればクイズは用紙をもらった時に住所と氏名を書いて登録することになっており、本人以外無効だという。そこで自分もクイズの用紙をもらおうと配っていた男を捜すテツ。すると最後の一枚をもらったという丸太が現れた。それを奪い、2枚ならば百万円だと喜ぶテツであった。
第4話 開けてびっくりダンボール箱の巻
クイズは全問正解のはずなので二枚で百万円だと喜ぶテツだが、解答用紙は丸太とガンバロウ君の名前で送ってある。しばらくして二人の元にクイズ会社から段ボール箱が届いた。皆でチエの家に集まり、きっと中身は五十万円だと緊張しながら段ボールを明けると、なぜか箱の中からはカセットテープとデッキが。しかも同封されていた手紙には「五十万円クイズに当選されたので、カセットテープとデッキの代金二十万円を四日以内に送金してください」という謎の文面が書かれていた。
第5話 元祖・標準語「しゃべくり」協会の巻
箱の中身はガラの悪い関西弁を標準語に直すという教則セットだった。テープとデッキの送金期限が過ぎ、ついに取り立て屋がやってきた。テツとガンバロウ君が甘味屋でアベ川を食べていると、元祖・標準語しゃべくり協会の者と名乗る柄の悪い男二人がガラの悪い大阪弁で脅してきた。しゃべくり協会の男達は金額の計算をごまかしてテツを騙そうとするが、テツに難しい話をしても無駄なのであった。テツはまんまと騙された二人を助けるために、ひと肌脱ぐことに。
第6話 丸太君の決意の巻
ヒラメの母と丸太がテツになにやら頼み事をすると、母だけが帰っていった。なんでも、前日に彼の家で家族会議をした結果、詐欺に騙された丸太の面倒をテツに見てもらおうということになったらしい。しぶしぶ引き受けたテツは、ガンバロウ君と丸太を元祖・標準語しゃべくり協会まで連れていくことに。段ボールを抱えた二人と珍しくネクタイを締めたテツは電車に乗って出発したのであった。一方、ヒラメから話を聞いたおバァは、波乱の予感がして慌ててテツを探すが、駅に着いたときはすでに三人が発った後だった。
第7話 こわいこわい会社訪問の巻
丸太とガンバロウ君、テツの三人が元祖・標準語しゃべくり協会に行くと先日テツがどついた取り立て人と遭遇。二人は丸太とガンバロウ君から取り立てるのは諦め、その不足分をアルバイトをして埋め合わせようとしていたのだ。そんな弱気でどうすると迫るテツだが、二人は会長という人物を恐れるばかり。テツに追い立てられて会社に行くと、階段から副会長が転げ落ちてきた。副会長と取り立て役の三人はもうこんな会社は辞めようと相談を始める。
第8話 丸太君の生還の巻
社員と丸太、ガンバロウ君が社内に入ると、ちょうど会長が標準語講座の新作テープを作っているところだった。最初はにこやかに対応していた会長だが、丸太とガンバロウ君が段ボールを返しにきたと知るや、中身のテープが足りないなどとインネンつける。そこに会社を辞めると決意した社員達が一丸となって会長に飛びかかり、社内は騒然となる。外で待機していたテツがガンバロウ君の合図で中に入ると、なぜか丸太が会長と社員全員をやっつけた後であった。
第9話 反乱劇の真相の巻
元祖標準語しゃべくり協会の社員が突然チエの店に現れた。仕返しに来たかと思わず椅子を持ち上げ威嚇するおバァだが、どうも様子が違う。話を聞くと、しゃべくり協会の社員達も詐欺をする会社だと思わずに就職したことを後悔していて、テツが現れたのをきっかけに会社を辞めることができたと喜んでいたのだ。だが、先日の現場ではそれをテツに説明するとややこしいので、手っ取り早く自分達も丸太にやられたフリをしていたらしい。だが、その男は復讐に燃える会長に捕まってしまったのだ。
第10話 黒幕は誰だの巻
テツが子供達に勉強を教えていると聞き、チエの店をのぞき込むマサルとタカシ。実はチエとヒラメ、丸太が集まって宿題をやっているだけ。会長が丸太に仕返しに来たときのボディーガードとしてテツはいるのだ。そこにガンバロウ君と甘味屋が登場。甘味屋はテツのことを見直したとほめ、呼び名も「なんとかしなはれ君」から「やる時にはやる男君」に昇格させると宣言。ついでにチエも「あっぱれ少女」と命名される。その後、チエの店では宴が開かれることになった。その頃、会長は元社員を連れてテツの家に向かっていた……。
第11話 門出の宴の巻
仕切り好きの甘味屋がいうには、ついにガンバロウ君が就職する気になったのだという。クイズ詐欺事件も解決してめでたしと宴を楽しむ面々。だが、その一方でしぶとく生き残っていたしゃべくり協会の会長とその弟が元社員を脅して仕返しに向かっていたのであった。そんなことはつゆも知らないチエ達。テツがアベ川を一人でタル一杯食べてしまい具合が悪いとドタバタしていたが、そこにクイズ会社の会長が現れた。だが、役に立たないテツを尻目に甘味屋とオバァのふたりがやっつけたのであった。
第12話 クイズはペケで大正解の巻
「やった、やった」バンザイをしながら校門から出てくるマサル。マサルは会長がチエの店がこてんぱんにやられる直前にクイズをもらっていたのだが、その返事が家に届いたと母から連絡があったのだ。自分の実力だから確実に五十万円が届いているはずだと喜ぶマサル。だが、封筒を見ると正解のはずのクイズにバツ印がたくさんつけてある。納得のいかないマサルの母はクイズを持ってチエの店に訪れるが、テツに「ヨシ江は百点だったぞ」と言われて失神するのであった。