第1話 輝くトリオの巻
輝くトリオ・・・・・・あらすじ里子と仲が良くなって絶好調のチエ。おかげでテツにも優しく接するが、テツはチエがあまりにも優しいので調子が狂うと百合根にボヤく。一方、チエ、ヒラメ、里子のトリオが元気なので自分の影が薄いと悩むマサル。ある日、放課後に野球をしていたトリオだが、自分に光が当たらないと影で覗いていたマサルの頭にヒラメの打ったホームランが命中。薄れる意識の中で、目の前の星を自分に当たる光だと勘違いするマサルであった。
第2話 空振り ひょうたん池の巻
今日はテストの返却日。里子の九十点を盗み見したマサルは満点の自分は里子に勝ったと喜ぶ。チエはそれを見て、自分達と遊んでばかりいるので里子の成績が下がったのではないかと心配する。だが、そんなことをまったく気にしていないテツが三人を野球に誘う。ひょうたん池で練習を始めるが、ヒラメが空振りばかりしているのを見てがぜんやる気を出す。テツは渉に手伝ってもらって上達させようと妙な作戦を考えつくのだが……。
第3話 怪しいランドセルの巻
一緒に野球をしたまではよかったが、ヒラメの打撃を上達させるために渉を呼んだまま帰ってしまったテツとトリオ。渉が夜までひょうたん池に放置されたのを怒ったチエは、テツと遊ばないと宣言。寂しくなったテツはどうにか遊んでもらおうとチエのランドセルを持ち去る。それを見つけた新任警官がテツのことを不審人物だと思い、職務質問を始める。だが、ミツルの後輩にナメられてたまるかと思うテツは逆に新任警官をやりこめるのであった。
第4話 危険地帯をうごめく者の巻
ミツルは後輩の新任警官を地元の主要なスポットに案内する。テツの家は絶対近づいてはいけない危険地帯、カルメラ兄弟の店、カルメラ亭は腹が立つ場所だと意味不明の説明をする。百合根の店はテツの情報を集めるには良い場所だということでお好み焼きを食べる二人。そこにマサルの母もやってきてペチャクチャ喋りはじめ、すっかり疲れてしまう。その後、やっと派出所に帰った二人を待っていたのは車に貼る初心者マークを手にしたテツであった。
第5話 サッちゃんの言えなかったことの巻
息を切らしながら逃げる百合根。それを追うテツ。カルメラ兄弟もテツから逃げている。その理由は昨晩、テツがマサルの母からあることを聞いたからであった。それを確かめようとテツは百合根とカルメラ兄弟を追いかけていたのだ。その内容は、里子がもうすぐ引っ越すという話。周囲の状況から、やはりきちんと話をしたほうが良いと里子に助言する百合根。その晩、宿題をしに集まったチエとヒラメに里子は引っ越しの話をするのであった。
第6話 カメラを持つヒラメの巻
テツはテツで里子親子が引っ越さなくてすむ方法を考えているが、それが変えられないことだと悟ったチエはヨシ江と共にひょうたん池のボートに乗って話をすることに。いつから知っていたのかと聞くチエに、知っていた訳ではないがなんとなくは気づいていたと答えるヨシ江。そこにテツや百合根、カルメラ兄弟が現れてドタバタと騒動が始まる。一方、ヒラメはカメラを持って猫達の写真を撮っていた。
第7話 みんなの写真がほしいの巻
学校にもカメラを持ってきたヒラメ。里子が引っ越すので記念撮影をしているのだと薄々気づくチエ達だが、ヒラメは全員集まっての記念撮影はまた別のときに、今はバラバラで良いのだと妙なことを言う。おまけにクラスメイトだけでなく百合根やカルメラ兄弟、里子の父など街の人々も次々に撮影してゆく。一方、テツは同じく里子に引っ越しをしてほしくないと思っているマサルの家にいた。テツは里子の引っ越しの原因はライバルのマサルがいるからと勘違いしていて、マサルに引っ越ししろと無理な注文をするのだった。
第8話 写真の意味の巻
昨日はテツだけ捕まらなかったので、朝早くからテツの写真を撮るためにチエの家を訪れたヒラメ。するとテツは前日にマサルの家に押しかけて脅かした看板と共に写るという。たまたまその場に居合わせたマサルは嫌がったが、結局写真を撮ってしまったヒラメを逆恨み。フィルムをよこせと執拗に迫る。結局、チエに殴られてラチがあかないと感じたマサルは、諸悪の根元のテツと抗議の張り紙を使った勝負を始めて騒動に。
第9話 サッちゃん君を盛り上げようの巻
放課後になるとすぐに帰ってしまうヒラメ。授業中も居眠りしているし、なにかやたらと忙しそうだ。そんなヒラメは自分を避けているのかもしれないと心配する里子。だが、脳天気なテツはせっかくだから「サッちゃん君」を盛り上げて盛大に送り出そうと計画を練る。それを聞いた里子は、テツが得意だというカブを教えてくれと言い出したから、テツは大張り切り。周りで聞いていた百合根やチエは困惑……。
第10話 ヒラメちゃんの来れない訳の巻
里子のためにテツが開いたカブ大会にはチエをはじめ、百合根やカルメラまでみんなが店を臨時休業にして集まってきた。バクチといえども里子のためのカブ大会なので、お金のかわりに大量のカリン糖を用意。それを取り合うという方式にした。部屋ではテツがロウソクの火をともして厳粛なムードを作って始まる時を待っていた。最初はルールがわからなかった里子だが、すぐに飲み込んでカブ大会は大盛りあがり。だが、ヒラメだけは用事が忙しいので参加していないが、その訳はヒラメの部屋を覗いた小鉄が知っていた。
第11話 「さようなら……」サッちゃんの巻
今日は里子が引っ越し先の岡山に出発する日。学校が終わったあとにすぐ出発してしまう里子と父を見送るために新大阪駅に集まる面々。ギリギリになってやってきたヒラメは里子にプレゼントを渡す。それはヒラメが先日撮った写真をもとに描いた、みんなが集まっている場面の絵であった。時間はかかるが上手な絵を描くヒラメはこの 一ヶ月間、ずっと書き続けていたのだ。走り去る電車の窓から絵をかざす里子。皆は電車を追いかけながら絵を見るのであった。