第1話 帰ってきたラーメンマンの巻
定食屋に入ったコケザルに気弱な男とヤクザ風男の会話が耳に入る。ヤクザはスリでしか生きていけない気弱な男を叱咤。金で鉄砲玉を雇い、テツをボコボコにする計画を立てていた。店から出た二人の男は駅でカルメラ弟にぶつかる。カルメラ弟が器に入れて持っていたダシ汁がヤクザにかかり、因縁を付けられる。しかし、昔の自分とは違うと我慢するカルメラ弟だった。カルメラ弟がその足で向かった先はお好み焼屋。久しぶりの再会に百合根にラーメンを作らせてくれと頼むのだった。
第2話 再会のラーメン試食会の巻
カルメラ弟の一言でラーメン試食会が開かれることになった。百合根はチエ達に試食会のことを知らせに行く。チエ達がお好み焼屋に到着し、ラーメン試食会が開始された。緊張気味のカルメラ弟だったが、皆の美味しいの一言で緊張が解ける。このラーメンをカルメラ兄にも食べて欲しいと兄を呼んでくるチエ。カルメラ兄は百合根から出されたラーメンを食べ、美味しいの一言。そして店の奥から出て来たのはカルメラ弟。二人は感動の再会を果した。
第3話 いいことばかりは続かないの巻
再会したカルメラ兄弟は店を出す計画を立てていた。そのことが面白くないテツはカルメラの店に行き弟に説教をはじめる。そこへ顔が青ざめたカルメラ兄が帰ってきた。店の開店資金をすられたと告げる。その頃、人気の無い場所でヤクザが札束を見て喜んでいた。スリがいつものクセで他人のふところに手を入れたところ、思わぬ大金が入っていたのだった。この金でテツを仕留める鉄砲玉を雇えると喜ぶヤクザ。その一部始終をコケザルは見ていたのだった。
第4話 スリの顔はどんな顔の巻
事件の事情を知っているコケザルは、チエの家にやって来てはチエをからかう。コケザルが犯人を知っていると考えたチエは、コケザルに白状させるべくヒラメに応援を要請した。ひょうたん池に呼ばれたコケザルはヒラメの得意技のヤグラ投げを食らい、スリの人相書を描く為に協力させられることに。その頃、ヤクザとスリはもう一人の男を連れて歩いていた。大柄で額に傷がある男。ヤクザがスった金で雇った鉄砲玉だ。ヤクザはカルメラ弟を発見。すかさず大男はカルメラ弟に因縁を付ける。そして、路地裏に響き渡る大音響。
第5話 季節はずれの花火の巻
ヒラメのおかげで人相書が完成した。その直後、チエは血相を変えた百合根から、カルメラ弟が顔面グチャグチャにされ、店に来たことを聞く。お好み焼屋に来たカルメラ兄にチエはコケザルから聞いたことを話す。兄は人相書を見てスリの顔を思い出す。さらに弟に見せると同一の犯人にやられたことが判明。かくして、チエとおバァに公認ケンカを許されたテツは大喜び。その日からチエの店の前に大男を挑発する張り紙が貼られた。大男は大晦日の日に張り紙を発見し、決闘場所に指定されたひょうたん池に向かうのだった。
第6話 大晦日頭突き合戦の巻
大男の襲来を前に、背後から石を投げられノビるテツ。石を投げたのはカルメラ兄弟だった。自分達でケリをつけると、3人と対面するカルメラ兄弟。カルメラ兄自慢のケリがヤクザの後頭部にヒット。それを見てビビったスリが逃げ、カルメラ弟に追いかけられボコボコにされる。しかし、カルメラ兄は大男にやられる。大男はベンチでノビているテツを発見し、顔面に頭突きをかます。その瞬間、大男の体がしびれた。ケンカ前に食べたてっちり鍋のフグ毒に当たり、ケンカどころでなくなった大男にテツの怒涛の報復頭突きが始まる。
第7話 テッちゃんのお正月の巻
今日で冬休みは最終日。マサルとタカシは着物を着たチエに出くわす。明日から学校だとチエを馬鹿にするマサル。すると次々と年始挨拶にやってくるおバァ、カルメラ、拳骨。混乱しながら家に帰るマサル達だったがそれもそのはず、まともな正月をやっていない年末のヒーロー、テツの為に皆が正月をもう一度再現していたのだった。初詣に行こうとチエを誘うテツ。初詣先は病院。そう、大男が入院している病院だった。テツにビビり屋上まで逃げる大男だったが、テツの顔を見た瞬間に土下座する大男。そして、病室で大男相手にカブを始めた。
第8話 オッちゃんそっくり、アントニオそっくりの巻
お好み焼をご馳走するという百合根に付いて行くチエ。見せたい物があるらしい。店で百合根は一枚の絵を見せた。汚い絵だがアントニオに似ている。アントニオのハク製の後ろに飾り、お経を読み始めた百合根。いつまでもお好み焼を焼いてくれないのでチエは呆れて帰ってしまう。その時、店に一人の男が来た。男はお好み焼を注文するが、チエに申し訳ないと出前用のお好み焼を焼く百合根に相手にしてもらえない。飾っていた絵を巨匠の絵と確信する男。ハク製を売ってくれと聞き間違えた百合根は男を店から放り出す。しかし、出前の留守の間にアントニオのハク製が盗まれてしまった。
第9話 包装紙のアントニオの巻
アントニオのハク製がなくなり百合根は店を臨時休業する毎日。ジュニアと小鉄も近所を捜していたが、手がかりは見つからない。小鉄は犯人が欲しかったのはハク製ではなく、絵ではないかと推理しはじめる。その頃、大晦日にテツとの頭突き合戦に敗れた大男が退院の挨拶の為、チエの家にやって来た。手には有名なカステラ屋の箱を持っていた。その包装紙を見てふと思い付いたチエ。雑巾で汚し、ボロボロにすると百合根が見せたあの絵そのものになったのだった。
第10話 アントニオは何処にの巻
チエの発見で絵に焦点が集り、皆で手分けして古道具屋を探すことになった。ジュニアと小鉄はやっとこのことでお好み焼屋から盗まれた絵を売る古道具屋を発見する。絵を盗んだ男は古道具屋のオヤジだったのだ。百合根は古道具屋をどつき縄で縛り上げ、ハク製の在処に案内させる。なんと場所はひょうたん池だった。怒った百合根は古道具屋を縄で縛ったまま、ふんどし一丁にすると池に蹴落とすのだった。まるで鵜飼いの鵜のようになった古道具屋。古道具屋の断末魔の声と共に、変わり果てた姿のアントニオのハク製が引き上げられた。
第11話 風邪はひきたくないけれどの巻
最近、チエのまわりでは風邪が大流行。学校や近所の面々が皆風邪をひいている。しかし竹本家の皆は元気そのもの。だが家に帰り、茶の間の障子を開けるとなんとヨシ江が寝込んでいた。ヨシ江の一大事と慌てて駆け付けたおバァだったが、看病しようと足を滑らせ氷水を被る始末。急いで着替えるべくテツにおバァを自転車で家まで送らせるのだが、寒空の下おバァの家に向かわず無意味な方角へ自転車を飛ばすテツ。寒さで段々と服が凍って来るおバァであった。
第12話 復讐の風邪袋の巻
学校に着いたチエ。しかし教室にはチエとタカシしか居ない。学級閉鎖になったのだ。結局、元気なのはロクでもない人間だけと思い不安になるチエ。一方、テツは百合根が寝込んでいる隙に、お好み焼を食べようと店に入り込んだが小鉄に丸太ン棒でどつかれノビてしまう。そこにジュニアが咳とクシャミを詰め込んだ「風邪袋」をテツの顔面に被せる。さらにテツは家ではおバァにも同じことをされる。チエは皆が治った頃にテツと一緒に風邪でもひいたら大変と、気合を入れる。この日の夜はチエの元気さを分けてもらおうと、皆がチエの店にやって来た。おかげで店は大繁盛に。