梅雨到来。ムシャクシャしているテツをよそに、ご機嫌なチエとヒラメ。里子から手紙が来たのだ。手紙を片手に二人はお好み焼き屋へと向かう。しかし百合根はため息ばかり。何かにうんざりしているようだ。実は毎日のようにお丸からの見合い写真攻撃に遭っていたのである。しかしふと思い付き、百合根はカルメラ兄弟の店に行く。仕事熱心なカルメラ兄をみて百合根は見合いの斡旋を決心したのだった。まずはヨシ江に相談を持ち掛けた。

久しぶりに雨があがった。小鉄がお好み焼き屋に行くと、ジュニアが大量のお見合い写真を床にバラまいて、ベッタン（メンコ）をしていた。小鉄は誘われるままベッタンをしたが、それは百合根の嫁さん候補を決めるというものだった。小鉄の一手で「決定」に。ジュニアはその写真を百合根に見せると百合根もまんざら悪くない反応。ジュニアはそれがカルメラ兄弟の候補だと知らないのだが……。百合根はカルメラ兄弟に見せようとした矢先、テツと会ってしまう。テツは女性の写真の束を奪って「あぶないオッサン」の噂を撒くのだった。

テツは百合根の噂をあちこちに話してまわる。何も知らない百合根はカルメラの見合い話を着々とすすめていた。噂話をチエから聞き、困る百合根。しかしテツが店に寄り付かないことを良い事にヨシ江と二人で作戦を立て、チエに伝言を頼む。テツから話を聞いたばかりのカルメラ兄弟は、チエからヨシ江がお好み焼き屋にいることを聞き、慌ててヨシ江を助けに行く。しかしカルメラ兄は、そこでなんと自分の見合いを勧められたのだった。

見合い話をつっぱねるカルメラ兄。「紹介するなら本名くらい覚えろ」というのだ。しかしカルメラ兄の本名を誰も知らない。困り果てる百合根達。自分からは名前を教えてくれないが、本心から嫌がってる訳ではなさそうだ。弟にも気を使っている様子。ジュニアは弟の分も選ぶため、テツが破いた写真を見つけて元に戻そうとする。その頃ミツルを連れて家に上がり込んだテツは、お丸からの手紙から、今までの写真が百合根の嫁候補だと気付くのだった。

破った写真を元に戻そうとするテツ。その間にそれぞれの計画は進んでゆく。カルメラ兄を気遣ってカルメラ弟が本名を教えに来たところに、偶然おバァが出くわした。それぞれ兄弟の本名を知ったところで百合根が登場。先日お丸から届いた手紙には、なんと見合い相手の妹の写真が同封してあったのだ。ダブルお見合いに発展しそうな予感。話は一気に好転。

何とかカルメラ兄弟の本名はわかった。後は兄弟に話を持ち掛けるだけである。その頃小鉄とジュニアは百合根からテツの足止めを命じられ、テツはまんまとその罠に引っ掛かっていた。そして百合根とおバァ、チエの３人は話し合い、話を持ち掛ける役をヨシ江に頼んだ。ふざけてると思われないようにという策である。大役を命じられたヨシ江は緊張の面持ちでカルメラ兄弟の店へと向かうのであった。

足止めされた事にようやく気付いたテツの怒りはおさまらない。当たり散らすテツにうんざりし、逃げ出す小鉄。そこへ里子からの手紙を持ったヒラメが遊びに来た。本格的に夏休みの計画を立て始める二人。おバァはチエの留守中、一人でテツの相手をしなければと嘆いていた。テツの八つ当たりは百合根にまで飛び火。うんざりした百合根は半分ヤケクソでクーラーを買いに行く。買い物の途中の服屋では仲良く服を選ぶカルメラ兄弟の姿があった。

百合根の店にクーラーが来た。すっかり店に入り浸るテツ。カルメラ兄弟の店はおかげで無事になった。ヨシ江の話だとカルメラ兄弟も乗り気みたいである。そこへ百合根が慌ててやってきた。お丸から電話が入り、話を進めておいたからと一方的に日時を連絡してきたのだ。困っているとそこへ上機嫌のテツがやってくる。暑いから避暑地（百合根の家）にしばらくいるというのだ。

遠足気分でお菓子を買い込み、旅行（？）に備えるテツ。一方チエとヒラメは皆に見送られ里子の家へと旅立っていった。二人を見送りつつも、おバァの頭の中は見合いの間、テツをどうするかで一杯。そんなおバァに一つの名案が浮かぶ。名づけて「北極大作戦」。要するにお腹一杯のテツのいる部屋の温度をギリギリまで下げ、そのまま寝かしてしまおうと言うわけなのだ。勢いよく回るモーター。テツの運命はいかに……。

待ちに待ったお見合い当日。カルメラ兄弟もヨシ江も準備に余念が無い。一方、慌てふためくおバァと百合根。なんとテツが消えたのだ。小鉄やジュニアもいっしょに探すが時間は刻一刻と迫っている。そこへお丸が見合い相手、恵子と良子を引き連れてやってきた。しかしお丸にはお丸の企みがあるようだ。テツの居場所もわからぬままお見合いはスタート。お丸は相手に百合根を含む「三人の候補者」と紹介。慌てた百合根は酒を飲みだした。

一夜明け、朝からお丸を怒鳴りつける百合根。お見合いのはずが夜通しの宴会になってしまったのだ。百合根も記憶がなくなるまで飲み、お見合い相手からは年齢を理由に断られる始末。しかし、カルメラ兄弟は何とかダブルデートにまでこぎつけた。一方、宴会騒ぎの中で忘れられていたテツの居場所が判明。たまたまお好み焼屋の前を通り掛かった拳骨が部屋で凍っているテツを発見。自宅まで連れて帰っていたのだ。すべてが丸く収まり、カルメラ兄弟、恵子と良子の四人はひょうたん池で仲睦まじく時を過ごしていた。