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『春までのセンセイ』(早見和真)

感想

よくある青春一致団結ストーリー、という訳ではない。まさかの奇跡が起きる、という訳でもない。1人ずつ視点が入れ替わりながら、淡々と季節は移り変わってゆく。 読み進めるうちに、いつしか自分も3年E組の一員のような気がしてくる。何十年も前に中学生だった自分。でも、いつか自分の視点で語られる章が来るような気がする。 感受性豊かな中学3年でこういう担任に出会って、同じ時を過ごしたことは、その後の彼女たちの人生において、とても大きな生きる力になることだろう。 読み終わってなお心に広がるこの余韻を、ぜひ、多くの方に読んでもらい共有したいと思える一冊だった。 三洋堂書店 富田店 土井 陽子さん(三重)

読み終わった今、雑念がない透明な気持ちで満たされています。
そうかそうだったんだ。自分が学生時代に苦しんでいた理由がこの作品の中に描かれていました。
みんな自分がかわいいから、変なプライドをもって、がんじがらめになって、息苦しくなっている。
疑問に思ったことを見ないふりをして、ぶつけることを怖がっている。
自分をさらけだされているようでした。
加賀美先生の一言は心に残り続け、32人の生徒すべてに影響を与えています。
先生の存在は殻を破り、自分をさらけ出す気持ちへと導いてくれた。
嘘を言わず、ひとりひとりと真剣に向き合い、自分の言葉で話す、加賀美先生が好きです。 ジュンク堂書店 滋賀草津店 山中 真理さん(滋賀)

15歳は子供ではないけれど、大人でもない。
そんな彼女たちが、なんの変哲もない、だけど嘘偽りは絶対言わない担任の病気を知って、一丸となるまでのストーリー。

ぜひ全国の、いや、全世界の15歳たちに読んで欲しい作品です。
本当に素晴らしい作品でした。
あの頃に戻れるのなら、あの頃よりももっとあらゆることに意志を持って行動したい。 大垣書店 イオンモールKYOTO店 村瀬 萌夏さん(京都)

人が変わる瞬間に立ち会えるのは、どんなに胸ときめくのだろう。それを待ってくれる人がいるのは、どんなに心強いことだろう。
向き合う日々の先に、自分の信念が人に伝わる時、その仕事はどんなに誇りになるのだろう。
きっとその春は希望。
今日を私も大切に生きていこう。これがあるからやめられない仕事の瞬間を見逃さないでいたい。 未来屋書店 高の原店 元尾 和世さん(京都)

新たな担任が赴任してきた女子中学校3年E組の一年間を追う小説。友達関係、親子関係に学校行事など、青春が詰まっている!
最初はバラバラだった生徒たちが「一丸」となっていく。
青い必死が詰まった1年を満喫できて、とても楽しかった! 京都大学生協 ブックセンタールネ 津田 遥音さん(京都)

自分の頭で考えることの大切さを教え、決して言葉数は多くないけれど、様々なタイプの生徒一人ひとりに寄り添うことのできる、言葉で語る先生の姿は、とても素敵でした。学生とはこうあるべき、学校行事は規定に従うべき、という本来の教育現場とは異なり、自分の頭で考えて行動したのであれば、多少ルールを破っても構わないという考え方は、本当にその通りだと納得しました。もちろん程度の差はありますが、しっかり考えたうえでの判断であれば、その経験から得るものは大きく、未来へ繋がる大切な一歩になることは間違いありません。

未来だけではなく、今頑張った事が過去をも変える力がある、という言葉にも、とても心を動かされました。私自身も辛い経験をして、頑張っても報われないことに憤りを感じる事もありましたが、それでも逃げずに頑張ってきたことで今の自分があり、過去の自分も認めて受け入れることができています。

自分の心の内側に目を向けるきっかけになり、自然と涙が溢れてくる、そんな素敵な作品に出会えたことに感謝します。ありがとうございました。 TSUTAYA BOOKSTORE ららぽーとEXPOCITY 西田 美枝さん(大阪)

中学3年生。ある1クラスの32人と1人の教師(時々教師の家族)の視点から描く1年間。
誰もが学生時代に経験したことを思い出してしまいそうだけど、一人ひとりが語ることで、このクラスでしかありえなかった経験が浮かび上がってきます。
誰もが通りがちな道で、何があって、何を見つけ、どう動いていくのか。
実はたくさんの選択肢を見つけていくための過程を、先生はいつもシンプルな言葉で何度も伝えていてくれたのかもしれない。
と、今さらながら過去の先生方に思いを馳せるのでした。 けやき書房 貴志 明日香さん(大阪)

早見作品の中で一番泣かされたのが本作です。 ページ薬局 瀬迫 貴士さん(大阪)

まさか、小説の中に教室があるとは思いませんでした。
普通の青春小説じゃ、ここまで描かれることは無い。

32人の生徒がそれぞれの青春時代の悩みを持ち、モラトリアムの時期だからこそのあの輝きや明るさ、嫉妬や妬みに葛藤、その全てがそれぞれの目を通して想起されて、気づけば自分の青春時代も重ねてしまう。 32人も居たら、同じ方向を全員が向くことは出来ないし、クラスで溢れたりやクラスの雰囲気に一緒にのれないモヤモヤした気持ちを抱えたり、だけど団結出来た時の達成感だったり。
ぶつかりながらも成長する彼女たちを通じて、自分のさえない青春時代も、どこか肯定して貰えた気がします。

今青春を生きる方や青春を謳歌した方は勿論、自身の青春に納得出来てない、全ての青春に触れたい方に捧げたい一冊。 つまり、全員読んで下さい! ページ薬局 尼子 慎太さん(大阪)

女子中学校一クラス32人の生徒全員が主人公。こんなことが本当にあるんだ!?と思う私は、流されて生きてきたんだな、と痛感しました。
自分自身が主人公になることも考えたことがなかった。それはなぜなんだろう?なんでわざわざ、自分の未来を狭めてきたんだろう?傷つく前から、痛そうなことから逃げてきた。そんな時に、立ち止まるきっかけがもらえたなら。そんな先生に出会えていたら。巡る季節を一日一日、丁寧に生きていきたいと思いました。 紀伊國屋書店 天王寺ミオ店 西澤 しおりさん(大阪)

クラス全員が主人公の群像劇。季節が進み、話が進むにつれ、ひとりひとりの輪郭がはっきりし、本人も初めて気づくような心の内が明らかになっていき、脳内で雄弁に語り出し、あちらにもこちらにも、いつかの「わたし」の姿を見た。
彼女たちが、それぞれ悩み葛藤する姿は尊く、自分で考えて導き出した飾り気のない本当の言葉や行動は、強く心を打った。
また、先生が命がけで生徒たちに伝えようとする言葉は、どうしようもなく響いた。
私ももっと自由に軽やかに、今日1日だけを大切に生きたいと、先生に、変化した生徒たちに、そう誓った。 紀伊國屋書店 アリオ鳳店 吉原 朋子さん(大阪)

自分のもう一つの学生時代、教師時代の思い出が増えたような気がします。
4月から始まり、この1年間どうなっていくのかワクワクしながら読み始めました。3年E組32人のそれぞれの視点で構成された物語は、様々な成長過程や価値観を味わえるものでした。
早見さん渾身の長編は、今まで「センセイ」にかかわったことがある人みんなに読んでほしい作品です。
読めばきっとそれぞれに響くものがあるはず。 紀伊國屋書店 グランフロント大阪店 梅谷 翔也さん(大阪)

中学3年生。悩みが尽きなくて、どうして自分はこうなのかと何度も打ちひしがれた、あの頃。
スクールカーストのどの位置にいたとしても、32人いれば32通りの苦しさがあって、ひたすら楽しい日々だったと言える人なんていない。
それでも、失敗や挫折を繰り返しながらも、センセイが一番伝えたかったことをいつのまにかきちんと受け取っていた彼女たちに、胸が震えました。
素晴らしい作品でした。ありがとうございました! 紀伊國屋書店 京橋店 坂上 麻季さん(大阪)

先生の余命宣告が軸になっていますが、中学生女子それぞれの個性・考え方など丁寧に描かれていて、一気に読み進めました。
こどもが大人になる過程で、この先生のような大人に出会う事は人生の宝物だと思います。
それぞれの未来に向かって進んでいる姿、自分の生き様を見せる姿、特に若い世代におすすめしたいです。 紀伊國屋書店 追手門学院大学ブックセンター 三宅 孝枝さん(大阪)

中学生という死から遠いところにある女の子たちが、担任の先生の余命を知り、それぞれの思いを抱きながら卒業までの時間を過ごす。人間同士の信頼が胸を熱くしました。 水嶋書房 くずはモール店 井上 恵さん(大阪)

一クラスの出来事、という一括りの単位ではなく、ひとりひとりにスポットを当てて、1年かけて私たちは見届けた。
ひとりひとりの力強さと危うさに、その頃の自分を思い出し、ちょっと恥ずかしくなったり熱くなったり。今の十代の人も、かつて十代だった人も、学校や教師、友人、将来という存在に対して思うことは、案外共通しているのかもしれない。
正しさがすべての正解ではない。静かなのに熱い物語でした。 水嶋書房 ららぽーと門真店 永嶋 裕子さん(大阪)

一クラスそれぞれの生徒のイメージがしっかりできるほど書き上げられた作品にビックリしました。 正和堂書店 猪田 みゆきさん(大阪)

生徒たちが変わる様子を丁寧に、その個々の人間関係の絶妙なバランスや組み合わせによる科学変化のようなものまで、今回早見さんは鮮やかにみせてくれて、これは早見さんでなくては到底書くことができない物語だと感じました。 未来屋書店 四條畷店 安藤 由美子さん(大阪)

自分の中学生活を思い出しながら読んだ。何かにいつも怯え、自分が何者なのかわからなくなり毎日不安だった。この小説はとてもリアルだ。それぞれの生徒達があの頃の自分にみえていた。先生が死ぬかもしれない、自分の近くにいる人が死ぬ?この真実が生徒達を変えていく。
戻らない時間に胸が苦しくなりながらも心がスッキリする読了感でした。 未来屋書店 四條畷店 川口 真樹子さん(大阪)

少女から大人に変わる端境期、誰にも本心を打ち明けられないのはきっと、自分だけではなかったのだと胸にくる。見て見ぬ振りをしたこと、他愛もないことがきっかけで仲が切れてしまったこと、クラスメイトの誰かの想いに、忘れていた思い出が、あの子の顔が、浮かび上がってくる。
もしも当時、自分が好きだと問われていたら、うまく答えられたのだろうか。ストレートに投げかけられるいくつもの問に、気づけば心のドアが全開で涙、涙、涙でした。 未来屋書店 大日店 石坂 華月さん(大阪)

「今から」を生きる彼女たちへのエールに、こちらまで励まされる思いがしました。
人生は長くて、学校が人生のすべてでは全くなくて、けれど確かに彼女たちの「大事な時期」に一緒に立ち会わせてもらえたんだなと、万感の思いで最後のページを閉じました。
早見さんの描く『人間』がとても好きだなと、改めて思った作品でした。 田村書店 吹田さんくす店 村上 望美さん(大阪)

人生で最も多感な中学生の、リアルな感情の揺れが散りばめられていて、圧巻でした。
加賀美先生の生の姿が生徒たちの生きていく力になるところを見届けることができ、涙涙のラストでした。
素晴らしい作品に出会えて幸せです。 紀伊國屋書店 泉北店 今中 美由紀さん(大阪)

中学3年生の残りの時間を悔いなく過ごすことが加賀美先生の命をより良きものになる、時間は過ぎ去っても貴重な思い出は心に残ることが脳裏に焼き付けました。「いまここ」を輝くようにすることはとても大切です。
こんな先生に出会いたかった。 井戸書店 森 忠延さん(兵庫)

「教師」は勉強を教える職業であると同時に、「先生」であって、先に生きる人なのだと思う。その生き様を生徒たちに見せて、「自分の頭で考え」させる加賀美先生に出会えた3年E組の生徒たちは本当に幸運だと思います。
このクラス全員の32名の視点と成長・変化を見事に描かれていると思います。
思春期の、それも異性である女子たち、さらに女子校での出来事や心理描写をなぜここまで鮮明に表現できたのか、相当取材などをされたのか、不思議です。 喜久屋書店 花田店 会津 あすかさん(兵庫)

この作品を読み進めると、どうしても自分の中学時代を振り返ることになり、何十年も前のことなのにあの頃の生きづらいような胸の苦しさが蘇ってきて、読むのを辞めようかと思ったりしました。でも気づいたら最後まで一気に読んでいて、しかも号泣していました。
今、学生生活を送ってるすべての人にプレゼントしたい作品です。 紀伊國屋書店 加古川店 吉田 奈津子さん(兵庫)

今まさに学校生活を送っている若者たちに、届けたいと強く思う作品でした。
ぜひ、加賀美先生と、32人のクラスメイトたちと出会ってほしいです! 未来屋書店 加西北条店 尹 悠子さん(兵庫)

私は余命物が好きではなく、今まで手に取った事もありませんでした。たまたま私の好きな早見さんの本だったので読ませて頂いたのですが、流石、早見さんです!
何度鼻の奥がツンとしたか!もう中に入り込んでしまって一心不乱に読み進めてしまいました。 未来屋書店 赤穂店 寺尾 由記さん(兵庫)

読み終えた瞬間から、3年E組1人と32人が過ごした一年を最初から振り返りたくなった。子供たちの成長を知った今だからこそ、あの何気ない場面もきっと違って見える。
32人の誰かに、かつての自分を重ねるひともいるだろう。あえて触れないけど、私にもそんな子がいた。自分を投影して、その子が前を向くたびに、自分まで救われる気がした。この物語には、そんな向き合い方もあると思う。 未来屋書店 明石店 大田 原牧さん(兵庫)

こんな先生に出会いたかった。こんな先生がいるならもう一度学校に通いたい。
この本に出会えたことで毎日を大事にしようと思う人がきっと増えるだろうな。私もその中の一人です。素敵な物語をありがとうございました。 喜久屋書店 大和郡山店 山田 純子さん(奈良)