○7月6日
長崎でのサイン会は、全国に甚大な被害を及ぼした7月の豪雨の真っただ中に開催されました。サイン会前日は、長崎県に大雨特別警報が出た日。翌日のサイン会を控え前日入りする予定だった湊さんとスタッフの足にも大きな影響が出ました。特に大変だったのは、湊さん。当日淡路島を出て新幹線に乗る予定だったのですが、なんと明石海峡大橋が通行止め。山陽新幹線もストップ。正直、関係者全員が「サイン会中止」を覚悟しました。
それでもあきらめずに策を練っていたところ、淡路島と明石を結ぶジェノバラインという高速船が動いていることを、湊さんが発見。
早速船で明石へ、新幹線が動いていないので大阪伊丹空港に向かい空の便で長崎入りすることに。空港での長い待ち時間、長崎空港に無事着陸するかの心配、長崎県内の高速道路通行止めの情報……多くの困難がありましたが、何とか、本当に何とか前日の夜に長崎に到着することができました。
到着後の湊さんの「楽しみに待ってくださっている長崎の皆さんの強い思いがあったから」という言葉が忘れられません。
実はこの日、長崎発祥の卓袱料理を楽しむ予定でしたが、湊さんが到着されたのは閉店ギリギリ。
ほとんど食事を召し上がる時間はありませんでしたが、芸妓さんと写真を撮ったり、月琴という楽器を触らせてもらいながら、皆で長崎到着を祝いました。
○7月7日
翌日は間違いなく大雨……と思っていたら、意外にも青空が。この日の朝、特別警報が解除されたようです。湊さんが一番心配していたのが、サイン会にいらっしゃるお客さんたちの交通事情でしたが、バスやJR、高速道路も少しずつ復旧しているとの情報が。やはり「みんなの強い思い」のお陰でしょうか。
サイン会まで少し時間があるので、青空に背中を押されるようにホテルの外へ。世界文化遺産に登録された長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産を見て回りました。
ランチはもちろん中華街のちゃんぽん。
正午にメトロ書店本店へ。到着できなかったスタッフもいる中、今いるスタッフで精一杯頑張ろうと準備を始めていると、まだまだ時間前だというのにお客様の列が! 始まったサイン会でも「この天候の中、長崎に来てくれて本当にありがとうございます」「どうしても参加したくて、私も昨日長崎市内に着て一泊しました」「中止になるかもと書店にお電話したら、今ちょうど湊さんが淡路島を出たそうです。こちらに向かっていますと聞いて、本当にうれしくて」と、皆様の熱い思いをひしひしと感じることができました。
悪天候の中、無事にサイン会を終えることができ本当にホッとしました。足元の悪い中お越しいただいたお客さま、支えてくださった書店の皆様に心から感謝いたします。
サイン会終了後は、ジャンボタクシーで佐賀県へ移動。雨のため長崎のサイン会に参加できなかったスタッフも無事合流し、美味しい佐賀牛をいただきました。
*この度の豪雨では全国で甚大な被害が発生しました。
お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、
被災された皆様におかれましては、すみやかな復興を衷心より祈念申し上げます。